介護医療院はその名前の通り、介護と医療の両方に対応する施設です。地域包括ケアシステム実現のために創設されました。介護医療院には大きく分けて2つの種類があります。
まず、介護医療院の1型は重篤な身体疾患のある方並びに身体合併症のある認知症の高齢者が入所できる施設です。つまり、介護の必要性が特に高い方向けの施設です。施設の基準として介護療養床相当の人数が必要となります。具体的には48人の患者に対して医師が1人必要となっていて、最低でも医師3人以上が在籍するものと決められています。介護医療院2型は1型よりも症状が軽い方向けの施設です。老健施設相当以上の設備を必要とします。患者100人に対して医師1人以上は必要となります。患者48人に対して看護スタッフと介護スタッフ併せて16人以上在籍することが求められます。
介護医療院が創設された背景には医療と介護の距離を縮めることがあります。重篤な症状を持つ患者の場合、介護サービスを受けつつもいざとなれば医療を受けなければならないことも多いです。介護と医療の距離感が遠いと患者の負担が大きくなってしまいます。介護医療院の場合は介護と医療をすぐに受けることが出来るので患者の負担を抑えることが出来ます。まだまだ全国に広まっているとはいえませんが、今後ますます充実していくことが予想されています。施設だけでなく、介護スタッフと医療スタッフの連携もまた患者にとっては大きなメリットとなります。